全固体電池とは、液体電解質を使わずに、全ての部品が固体の電池のことです。液体電解質に比べ、より優れた安全性、耐久性、エネルギー密度を持つとされており、電気自動車やスマートフォン、家庭用電力蓄積装置など、幅広い分野での利用が期待されています。
全固体電池の特徴は以下の通りです。
1. 高い安全性 全固体電池には、液体電解質に含まれる可燃性のある成分が含まれていないため、急激な温度変化や振動、衝撃などにも耐えられます。
2. 長寿命 液体電解質に比べて、酸化、腐食、減容などの問題が少なく、長期間安定した性能を発揮します。
3. 高いエネルギー密度 固体電解質を用いることによって、同等の大きさの液体電池よりも高いエネルギー密度を実現できます。
4. 高速充電可能 固体電解質を用いることで、急速充電にも対応できます。
5. 柔軟な形状 液体電解質に比べて固体電解質は柔軟な形状を持つため、薄型のデバイスや曲面状の電池など、形状に制限のある製品にも利用可能です。
参考文献:
1.「全固体電池の基礎と応用展望」(https://www.jilast.or.jp/report/yokohama/12/paper/5.pdf)
2.「全固体電池の最新技術動向」(https://www.nedo.go.jp/library/seika/shosai_201611/pdf/20161116_12.pdf)
3.「全固体電池の現状と展望」(https://www.nedo.go.jp/library/seika/shosai_201407/pdf/20140721_4.pdf)
4.「全固体電池の安全性に関する研究動向」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcorr/66/9/66_360/_pdf)
5.「全固体リチウムイオン電池に向けた材料革新」(https://www.nims.go.jp/supercond/SSC_news/160617all-solid-statebattery.html)