成田真由美（なりた まゆみ）とは、日本を代表するパラリンピック水泳選手です。1975年生まれ。14歳のときに脊髄の腫瘍が原因で下半身不随となりましたが、リハビリの一環として水泳を始め、やがて国際競技大会で数々の金メダルを獲得するまでに至りました。1996年アトランタ大会、2000年シドニー大会、2004年アテネ大会の3大会連続で活躍し、合計15個の金メダルを獲得。日本パラリンピック界の「水中の女王」と称されます。
彼女は、クラス分類では主にS5（自由形・背泳ぎ・バタフライ）、SB3（平泳ぎ）、SM4（個人メドレー）で出場しました。身体機能に応じたクラス分けのもと、特に自由形と個人メドレーで優れた記録を残し、世界記録を何度も塗り替えました。2004年アテネ大会では、100m平泳ぎSB3と200m個人メドレーSM4でそれぞれ世界新記録を樹立し、現地メディアからも高い評価を受けました。
引退後は、障がい者スポーツの普及・振興に力を注ぎ、講演やメディア出演を通じて、“障がいは可能性を奪うものではない”というメッセージを発信しています。また、日本パラリンピック委員会のアンバサダーや各種スポーツ団体のアドバイザーを務めるなど、競技者としてだけでなくスポーツ界全体の発展にも貢献しています。2005年には国から「紫綬褒章」を受章し、その功績が社会的にも広く認められました。
成田真由美は、困難を乗り越えて世界最高峰の舞台で戦い続けたアスリートであると同時に、障がい者スポーツの意義や可能性を社会に伝えるメッセンジャーとしても大きな役割を果たしています。彼女の挑戦と情熱は、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。
【主な特徴・実績】 1. パラリンピック金メダル15個（アトランタ1996：7金、シドニー2000：5金、アテネ2004：3金） 2. クラス分類S5（自由形・背泳ぎ・バタフライ）、SB3（平泳ぎ）、SM4（個人メドレー）で活躍 3. 世界記録樹立：200m個人メドレーSM4、100m平泳ぎSB3など複数種目で記録更新 4. 障がい者スポーツ振興への貢献：講演活動、アンバサダー就任、障がい者スポーツ啓発 5. 受章歴：2005年 紫綬褒章、国際パラリンピック殿堂入り候補（注目アスリート） 6. 引退後：スポーツコメンテーター、障がい者スポーツ団体アドバイザーなど多彩な活動
【参考文献・ウェブサイト】 1. Wikipedia「成田真由美」 https://ja.wikipedia.org/wiki/成田真由美 2. International Paralympic Committee – Mayumi Narita https://www.paralympic.org/mayumi-narita 3. 日本パラリンピック委員会 公式プロフィール https://www.japan-paralympic.com/paralympian/athlete/narita_mayumi.html 4. NHKスポーツ「パラリンピックを支えたアスリートたち：成田真由美」 https://www3.nhk.or.jp/sports/paralympic/profiles/narita_mayumi.html 5. Olympic Channel – Athlete Profile: Mayumi Narita https://www.olympicchannel.com/en/athletes/detail/mayumi-narita/ 6. スポーツ庁「障がい者スポーツの未来を拓く先駆者」 https://www.sports.go.jp/disability/parade/athlete/narita.html
