パリサンジェルマン(Paris Saint-Germain Football Club、以下PSG)は、フランス・パリを本拠地とするプロサッカークラブです。1970年8月にパリFCとスタッド・サン=ジェルマン(Stade Saint-Germain)の合併によって創設され、以来フランス国内外で数々の栄光を手にしています。創設当初は一地域クラブに過ぎませんでしたが、1990年代以降のプロ化・商業化の流れの中で急速に力をつけ、2011年にカタール・スポーツ・インベストメント(QSI)がクラブを買収して以降は経済的支援を受けて本格的に強豪クラブへと変貌を遂げました。
ホームスタジアムはパリ16区に位置する「パルク・デ・プランス」。収容人数約4万7千人を誇り、1998年のFIFAワールドカップやUEFA EURO 2016の会場にもなりました。チームカラーはボルドー(濃赤)とブルーを基調とし、胸部には「エイチ&M」「no.10」など世界的ブランドのロゴが大きく入ります。
タイトル面では、リーグ・アン(Ligue 1)の優勝を2023年現在10回達成し、国内カップ戦のクープ・ド・フランス(Coupe de France)で14回、クープ・ド・ラ・リーグ(Coupe de la Ligue)でも9回優勝。近年はリーグ制覇をほぼ独占し、安定的に欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)出場権を得ています。2019–20シーズンには史上初めて決勝進出を果たしましたが、惜しくも優勝には届きませんでした。
チーム編成面では、キリアン・ムバッペ、ネイマール、マルキーニョス、セルヒオ・ラモスら世界的スター選手をそろえ、トップ下やウィングには創造性あふれるタレントが多数在籍します。ユースアカデミーにも力を入れており、2020年代にはヨハン・ムビラやウォーレン・ザイジら将来を嘱望される若手も台頭しています。
PSGはスポーツだけでなく、ファッションやエンターテインメントとの融合にも積極的です。ナイキとの公式キット契約のほか、ジョーダンブランドとのコラボレーションは世界中で話題を呼び、サッカー界における新たなトレンドを生み出しています。また、パリという都市のブランド力を背景に、メディア露出やSNSを通じた発信力も非常に高く、世界中のファン層を拡大し続けています。
ライバルとしては、南仏マルセイユを本拠地とするオリンピック・マルセイユ(OM)との「ル・クラシック(Le Classique)」が有名です。両クラブの対戦はしばしば両都市のプライドをかけた壮絶な熱戦となり、フランス国内でも最高視聴率を記録する試合の一つです。
PSGは今後もフランス国内リーグ制覇、欧州トップクラブとしての地位確立、そして育成システムの充実を同時並行で推し進め、世界最高峰のサッカークラブの一角を担い続けることが期待されています。
<特徴(主なポイント)> 1. 設立:1970年(パリFCとスタッド・サン=ジェルマンの合併) 2. 所在地:フランス・パリ(本拠地:パルク・デ・プランス) 3. 所有者:カタール・スポーツ・インベストメント(QSI) 4. 主なタイトル:リーグ・アン優勝10回、クープ・ド・フランス優勝14回、クープ・ド・ラ・リーグ優勝9回 5. 国際大会:UEFAチャンピオンズリーグ決勝進出1回(2019–20シーズン) 6. 主要選手:キリアン・ムバッペ、ネイマール、マルキーニョス、セルヒオ・ラモス ほか 7. 年間予算・資金力:フォーブス誌で世界トップクラス(約7億ユーロ規模) 8. ユニフォームスポンサー:ナイキ、ジョーダンブランド 9. ライバル:オリンピック・マルセイユ(ル・クラシック) 10. ファンカルチャー:熱狂的なウルトラス(Ultras)グループやSNSフォロワー数世界一級
<参考文献・URL> 1. パリ・サンジェルマン 公式サイト https://www.psg.fr/ 2. ウィキペディア(日本語)「パリ・サンジェルマンFC」 https://ja.wikipedia.org/wiki/パリ・サンジェルマンFC 3. リーグ・アン公式サイト「Paris Saint-Germain」 https://www.ligue1.com/club/paris-saint-germain 4. UEFA公式サイト「Paris Saint-Germain」 https://www.uefa.com/uefachampionsleague/clubs/50147–paris/ 5. Forbes JAPAN「世界のサッカークラブ資産ランキング」 https://forbesjapan.com/articles/detail/20223 6. Soccer King「PSG、QSIによる買収から現在まで」 https://www.soccerking.jp/news/world/20190610/923012.html