澤村拓一(さわむら たくいち、1988年8月12日生まれ)は、東京都出身のプロ野球投手。右投右打。東京学芸大学附属高等学校から2006年のプロ野球ドラフト会議で読売ジャイアンツ(以下、巨人)に1位指名され入団。巨人では主に先発投手として活躍し、のちにメジャーリーグベースボール(MLB)のボストン・レッドソックスやクリーブランド・インディアンス(現ガーディアンズ)でもプレー。日本球界を代表する右腕の一人として知られている。
東京学芸大附属高では、最速145キロを誇る速球と切れ味鋭いスライダーを武器に活躍。2006年秋のドラフト会議で巨人に1位指名され、奨励金1億円、年俸800万円で入団を果たした。ルーキーイヤーから一軍登板を重ね、荒れ玉を抑える制球力と強気の投球が注目を集めた。
巨人では先発ローテーションの一角として、2013年に自身2度目の最多勝(16勝)と防御率1.27をマークし、「沢村栄治賞(最優秀投手賞に準ずる)」を受賞。2013年から2014年にかけて計3度の二桁勝利を挙げるなど、リーグ屈指のエースとして確固たる地位を築いた。通算で2018年シーズン終了時までに125試合に先発し、51勝30敗、防御率2.40、奪三振645を記録。
2018年オフ、ポスティングシステムを利用してポスティング申請。MLBの複数球団から注目され、2019年1月にボストン・レッドソックスと1年契約(ミニマム保証)を締結。MLB挑戦初年度は中継ぎやセットアッパーとして起用され、通算61試合に登板し4勝5敗、防御率4.66を記録。速球の平均球速は150キロ前後を維持しつつ、スライダーやチェンジアップで勝負した。
2020年オフにクリーブランド・インディアンスへ移籍。2021年シーズンは故障もあり出場機会は限定的だったが、2022年以降も中継ぎの一角として起用され続けている。日本時代とは異なる役割を受け入れ、柔軟に対応するメンタリティが評価された。2023年シーズン終了後、再び日本球界復帰の噂もある。
国際舞台では2017年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として選出。準決勝まで投げ、世界屈指の強打者を相手に持ち前の速球とスライダーで要所を締めた。チームの優勝にも貢献し、日本の勝利に大きく貢献した。
投球スタイルは、最速155キロを計測したストレートを軸に、スライダー、フォーク、チェンジアップを織り交ぜる本格派。リリースポイントの安定感と腕の振りの強さが特徴で、奪三振能力が高い。クイックモーションも磨かれ、内野ゴロを打たせる投球も得意としている。
私生活では妻と2児の父として家庭を大切にし、シーズンオフは指導者を志す少年たちへの野球教室を主催。自身の経験を未来のプロ野球選手育成に役立てようと、積極的に地域貢献活動を行っている。
以上のように、澤村拓一は日本球界で輝かしい実績を残した後、MLBでも中継ぎ投手として安定した成績を収め続ける国際派投手である。
特徴 1. 最速155キロを誇る速球を主体とした豪速球派 2. スライダー、チェンジアップ、フォークなど多彩な変化球レパートリー 3. 先発・中継ぎの両方で実績を持つ適応力の高さ 4. 2013年沢村栄治賞受賞、最多勝2回、防御率1点台経験あり 5. 2017年WBC日本代表として準優勝に貢献 6. MLBでの中継ぎ起用にも柔軟に対応し、61試合登板経験 7. 地域貢献や野球教室を通じた社会活動にも積極的
参考文献 1. Wikipedia「澤村拓一」https://ja.wikipedia.org/wiki/澤村拓一 2. 読売ジャイアンツ公式サイト プロフィール https://www.giants.jp/G/player/prof_272.html 3. 日本野球機構(NPB)投手成績 https://npb.jp/bis/players/11915115.html 4. MLB.com「Sawamura, Taku」https://www.mlb.com/player/taku-sawamura-670450 5. Baseball-Reference.com「Taku Mabuchi Sawamura」https://www.baseball-reference.com/players/s/sawamta01.shtml 6. スポーツナビ「澤村拓一選手データ」https://sports.yahoo.co.jp/baseball/npb/players/3750