片山明彦(かたやま あきひこ)氏は、日本の映像工学およびマルチメディア処理分野における第一人者のひとりです。1980年代後半に東京大学工学部情報工学科を卒業後、同大学院で映像圧縮符号化の研究に従事し、博士(工学)を取得しました。卒業後は産業技術総合研究所(産総研)に研究員として参加し、デジタルビデオ符号化アルゴリズムの開発を先導。その後、国際標準化機構(ISO/IEC MPEG)においてMPEG-4、H.264/AVCなどの映像コーデックの策定メンバーとして活躍しました。

2005年には京都大学大学院情報学研究科に助教授として着任し、その後教授に昇任。映像符号化だけでなく、映像検索(Content-Based Video Retrieval)、3次元映像再構築、AR(拡張現実)技術などの研究を幅広く推進しています。国内外の学会で招待講演を多数行い、IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology誌などの編集委員を歴任するなど、国際的にも高い評価を得ています。

近年は、深層学習を用いた映像認識やリアルタイムストリーミング技術にも研究領域を拡大しており、5G/6G時代における低遅延・高効率な映像伝送システムの実現に貢献しています。また、大学院生や若手研究者の育成にも力を入れ、多くの博士・修士を輩出。産学連携プロジェクトを通じて、企業との共同研究や技術移転も積極的に推進し、映像関連技術の実社会への適用を加速しています。

学術的な業績に加え、産業界・行政との連携による社会実装を評価され、これまでに日本学術振興会賞、電子情報通信学会論文賞、文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)など多数の受賞歴があります。さらに、若手研究者の支援を目的とした学会奨励賞の選考委員なども務め、映像工学分野全体の発展に寄与しています。

氏の研究室は、最先端のGPUクラスタを備え、国内外から多彩な学生やポスドク研究員が集まっています。研究成果は国内外トップクラスの国際会議(ICIP、CVPR、ICMEなど)やジャーナル(IEEE T-CSVT、Signal Processing: Image Communicationなど)で発表され、高い引用数を誇ります。その一方で、一般向けの技術解説書やウェブメディアへの寄稿も行い、映像技術の社会理解促進にも貢献しています。

<主な特徴> 1. 映像符号化アルゴリズムの国際標準策定メンバーとしての実績 2. 深層学習を融合した映像認識・検索技術の研究推進 3. 産学連携による社会実装と技術移転のリーダーシップ 4. 若手研究者育成への積極的関与と教育実績 5. 国内外トップ会議・ジャーナルでの高頻度発表と編集委員歴 6. 受賞歴多数(日本学術振興会賞、電子情報通信学会論文賞など) 7. 5G/6G時代のリアルタイム映像ストリーミング技術開発

<参考文献・ウェブサイト> 1. 京都大学大学院情報学研究科 片山研究室 https://www.i.kyoto-u.ac.jp/labs/katayama/ 2. IEEE Xplore – A. Katayama Publications https://ieeexplore.ieee.org/author/37276186100 3. 国際標準化機構(ISO/IEC MPEG)公式サイト https://mpeg.chiariglione.org/ 4. 電子情報通信学会誌 片山明彦インタビュー記事(2020年3月号) https://www.ieice.org/publications/contents/ei2020_03.html 5. 文部科学省 平成30年度科学技術賞(研究部門)受賞者紹介 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/10/1403642.htm 6. 映像メディア学会ニュースレター(連載)「映像の未来を語る」 https://video-media-soc.jp/newsletter/katayama_series/

投稿者 wlbhiro

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