## ファミリーヒストリーとは

ファミリーヒストリーとは、自分の家族や先祖がどのような人生を歩み、どのような出来事を経験して現在の家族につながっているのかを調べ、記録し、後世に伝える活動のことです。日本語では「家族の歴史」や「家系の物語」と表現できます。単に名字や家系図を確認するだけではなく、祖父母や曾祖父母が暮らしていた場所、職業、結婚、移住、戦争、災害、病気、教育、地域社会との関わりなどを調査し、一人ひとりの人生を具体的に理解することが重要です。

ファミリーヒストリーを調べる際には、まず家族に伝わっている話を聞き取ります。高齢の親族に昔の生活、出身地、兄弟姉妹、家族の仕事、引っ越しの理由などを尋ねると、文書には残っていない貴重な情報を得られる場合があります。その際には、話を録音したり、写真を撮影したり、聞いた内容を日付とともに記録したりすると、後から整理しやすくなります。ただし、録音や写真撮影を行う場合には、必ず本人の許可を得る必要があります。

次に、戸籍、除籍謄本、改製原戸籍、墓石の記録、古い手紙、日記、アルバム、新聞記事、学校の記録、土地の資料などを調べます。戸籍は、親子関係や婚姻関係を確認するために非常に重要な資料ですが、取得できる範囲や請求できる人には法律上の制限があります。また、古い資料は文字が読みにくかったり、地名や名字の表記が現在と異なっていたりするため、複数の資料を照合しながら慎重に判断する必要があります。

ファミリーヒストリーの価値は、家系図を完成させることだけにありません。先祖がどのような社会状況の中で生活していたのかを知ることで、家族の価値観や文化、習慣がどのように受け継がれてきたのかを考えられます。例えば、ある家族が特定の地域から別の地域へ移住した理由を調べると、仕事、災害、戦争、結婚、経済的事情などが背景にあったことが分かるかもしれません。その事実は、現在の家族が暮らす場所や職業、人間関係を理解する手がかりになります。

一方で、家族の歴史には、話したくない出来事や個人情報が含まれている場合もあります。出生、離婚、養子縁組、病気、犯罪、戦争体験など、非常に慎重に扱うべき内容も存在します。そのため、調査した情報をインターネット上で公開する場合には、本人や親族の同意を得て、住所、生年月日、戸籍情報などの個人情報を保護しなければなりません。ファミリーヒストリーは、事実を集める作業であると同時に、家族の尊厳とプライバシーを守る活動でもあります。

なお、「ファミリーヒストリー」という言葉は、NHKのテレビ番組名としても知られています。NHKの番組では、著名人の家族や先祖について、戸籍、文献、証言、現地調査などを用いて調べ、本人が知らなかった家族の物語を紹介します。番組では、個人の人生を歴史的背景と結び付けながら描くため、視聴者は一つの家族の歴史を通じて、日本社会や地域の歴史についても考えることができます。

このように、ファミリーヒストリーは、過去を知るためだけの調査ではありません。現在の自分がどのような人々のつながりの上に存在しているのかを理解し、家族の記憶を未来へ伝えるための大切な文化的活動です。

## ファミリーヒストリーの主な特徴

1. 家族や先祖の人生を、家系図だけでなく物語として調べる活動です。 2. 親族への聞き取り調査が、重要な情報源になります。 3. 戸籍、除籍謄本、写真、手紙、日記、新聞など、複数の資料を利用します。 4. 家族の歴史を地域の歴史や日本の社会史と関連付けて考えます。 5. 世代を超えて、家族の記憶や価値観を伝える役割があります。 6. 先祖の職業、居住地、移住、結婚、戦争、災害などを調査できます。 7. 記録に残っていない証言や思い出を保存できる点に特徴があります。 8. 個人情報や家族のプライバシーを守りながら進める必要があります。 9. 調査結果を文章、写真、映像、家系図、デジタルアーカイブなどにまとめられます。 10. NHKの番組では、著名人を対象にした家族史の調査・紹介が行われています。

## 参考資料

1. NHK「ファミリーヒストリー」 https://www.nhk.jp/p/family-history/ts/9XN2X5VKW1/

2. 法務省「戸籍」 https://www.moj.go.jp/MINJI/koseki.html

3. デジタル庁「マイナンバー・戸籍情報連携」 https://www.digital.go.jp/policies/mynumber

4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/

5. 国立公文書館デジタルアーカイブ https://www.digital.archives.go.jp/

6. 国立国会図書館リサーチ・ナビ「家系図・人物調査」 https://ndlsearch.ndl.go.jp/rnavi

7. 総務省統計局「日本の長期統計系列」 https://www.stat.go.jp/data/chouki/

8. 国立歴史民俗博物館 https://www.rekihaku.ac.jp/

投稿者 wlbhiro

コメントを残す