CPI（コンシューマー・プライス・インデックス）とは、日本において消費者物価の変動を測定するために使用される指標です。CPIは、さまざまな商品やサービスの価格の変化を追跡し、一定期間ごとに集計されます。この指標は、国内のインフレーション率やデフレーション率を把握するためや、経済政策の立案や消費者行動の分析などに利用されています。
CPIは、多くの経済指標と同様に、データ収集と計算のプロセスに基づいています。国内の主要な都市において、定められた基準の商品・サービスの価格を調査対象とし、その価格の変動を統計的に把握します。価格調査は、小売業者、サービス提供業者、および政府主導の組織によって実施され、地理的な均等性と信頼性を確保するための構成要素も考慮されます。
CPIの主な特徴は次のとおりです：
1. 消費者物価の変動を追跡：CPIは、日本国内で消費される一般の商品やサービスの価格変動を測定します。食品、住居、交通、エンターテイメント、医療など、広範な領域が対象となります。
2. バスケット商品の組み合わせ：CPIでは、消費者が購入する一連の代表的な商品とサービスが選ばれ、その価格変動が追跡されます。このバスケットは、家計調査などのデータに基づいて構成され、消費者の支出パターンを反映しています。
3. 指標としての利用：CPIは、インフレーションやデフレーションの指標として利用されます。経済政策の立案や、賃金や年金の調整、契約の見直し、消費者行動の分析において重要な情報源となっています。
4. 地域ごとの比較：CPIは、国内の主要な都市ごとに計算されるため、地域ごとの物価の比較も可能です。これにより、地域間の経済格差や物価の違いを把握し、政策の立案に生かすことができます。
5. 経済の健全性の指標：CPIの変動は、経済の健全性を示す一つの指標です。インフレーションが過度に高い場合は、物価上昇とともに消費者の購買力が低下する可能性があります。逆に、デフレーションが進むと、消費者の購買意欲が低下し、景気の低迷を招く可能性があります。
CPIに関する参考文献（日本語）：
1. 日本銀行 – コンシューマー・プライス・インデックス (https://www.boj.or.jp/statistics/data/price/cpi_m/top.htm/) 2. 内閣府 経済産業省 – 消費者物価指数 (https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/index.html) 3. 経済産業省 – 平成29年改定の統計基準に基づく新たな国民経済計算の概要 (https://www.meti.go.jp/press/2017/01/20180131001/20180131001-2.pdf) 4. 独立行政法人統計センター – 統計用語集：消費者物価指数 (CPI) (https://www.e-stat.go.jp/SG1/00001303001.html) 5. 国立国会図書館デジタルコレクション – 平成19年改定 販売済商品の品目体系 (https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/947775/17)
