宮島(厳島)は、広島県廿日市市に属する瀬戸内海の小島で、その美しい景観と歴史的・文化的価値の高さから「神々の島」「日本三景の一つ」として知られています。主に世界文化遺産に登録されている厳島(いつくしま)神社と、その前海に浮かぶ大鳥居がシンボルとなっており、潮の満ち引きによって海上に浮かぶかのように見える風景は、国内外の観光客に強い印象を残します。

厳島神社は推古天皇の時代(6世紀末)に創建されたと伝えられ、平安時代以降は平清盛公が信仰を深めたことで知られています。神社の建築は社殿が海上に接続された「海上社殿形式」を採用しており、その構造美と自然との調和が高く評価されています。現存する社殿は室町時代から江戸時代にかけて造営・修復されたもので、朱塗りの回廊や神殿の細部にわたる彫刻装飾には、平氏や武家文化の華やかさが感じられます。大鳥居は1168年に平清盛が建立したとされる一連の鳥居の後継で、現在のものは1875年に再建された徳川時代のもので、高さ約16メートル、柱径約1.2メートルを誇り、島の西側にそびえ立っています。

また宮島は自然環境にも恵まれ、標高535メートルの弥山(みせん)が島の中央部にそびえ、山頂からは瀬戸内海の大小さまざまな島々を一望できます。弥山山中には原生林が広がり、貴重な動植物の宝庫としても知られています。山頂へは索道(ロープウェイ)と山道を利用して登山でき、頂上付近には古来から霊火が絶えない「消えずの霊火」もあり、弘法大師空海にゆかりのある霊場としても信仰を集めています。

島内には放し飼いのシカが生息しており、観光客にとってはかわいらしい“島の住人”として親しまれています。グルメ面では広島名物のあなごめし、牡蠣料理、もみじ饅頭などが楽しめ、土産物店や土産屋が並ぶ表参道商店街では豊富な土産を手に入れることができます。春は桜、秋は紅葉と、四季折々の風景が訪れる者を魅了し、特に紅葉シーズンには「もみじ谷公園」の紅葉ライトアップが人気を博します。

宮島は年間を通して多彩な祭事・イベントも開催され、代表的なものに「管絃祭」(6月)や「能舞台での薪能」(8月)があり、平安時代から続く伝統文化を今に伝えています。昼間の神秘的な海上社殿、夜間のライトアップと厳かな能舞など、時間帯や季節によって異なる顔を見せるのも宮島ならではの魅力です。こうした多面的な見どころがあるため、国内だけでなく海外からの旅行者も年々増加し、日本を代表する観光地の一つとして、訪れる者すべてに深い感動を与え続けています。

特徴(フィーチャー)一覧 ・厳島神社の海上社殿形式建築と朱塗りの回廊 ・海上に浮かぶ大鳥居(高さ約16m、樹齢約600年のスギ材使用) ・世界文化遺産登録(1996年、ユネスコ) ・弥山(標高535m)への登山・索道と原生林、消えずの霊火 ・野生のシカが放し飼い状態で生息、観光客との触れ合い ・四季折々の自然(桜、紅葉、瀬戸内海の多島美) ・管絃祭、薪能、もみじまつりなど伝統行事・イベント ・名物グルメ(あなごめし、牡蠣料理、もみじ饅頭など) ・表参道商店街の土産物店、宿坊・旅館・カフェの多彩な宿泊施設

参考文献・ウェブサイト 1. Wikipedia「宮島」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%B3%B6 2. 宮島観光協会公式サイト「宮島観光 – 厳島神社」 https://www.miyajima.or.jp/ 3. 広島県公式観光サイト「ひろしま観光ナビ」 https://visithiroshima.net/ja/spot/118/ 4. ユネスコ世界遺産センター「厳島神社」 https://whc.unesco.org/ja/list/776/ 5. 日本政府観光局(JNTO)「宮島(厳島)」 https://www.jnto.go.jp/jpn/spot/shimane/miyajima.html 6. トリップアドバイザー「宮島の観光」 https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1021903-d110845-Reviews-Miyajima_Hiroshima_Prefecture_Chugoku.html

投稿者 wlbhiro

コメントを残す