大井競馬（おおいけいば）は、東京都品川区勝島に位置する日本有数の地方競馬場です。1950年（昭和25年）に開設されて以来、東京都および地方競馬全国協会（NAR）が主管し、東京シティ競馬（TCK）という愛称で親しまれています。昼間だけでなく、日本初のナイター競馬を導入し、平日の夕方から夜にかけて行われる「トゥインクルレース」は、仕事帰りの競馬ファンやファミリー層を中心に高い人気を誇っています。
歴史的には戦後の復興期に競馬場として整備され、1953年には場外勝馬投票券発売所（WINS品川）を併設。以降、中央競馬の場外発売場や地方競馬場との連携を深めつつ、レースの充実に努めてきました。2001年にはスタンドの全面改築が行われ、最新のモニターや照明設備が導入されるなど、都市型競馬場としての機能を強化しています。
コースは1周1,600メートルのダート（右回り）で、直線距離は300メートルと比較的短いのが特徴です。スピード持続力が求められるコース形態であり、先行馬に有利とされる一方、展開次第で差し・追い込み馬にも逆転のチャンスが生まれます。また雨天時には水捌けが良いため、ダートの状態保持力が高い点も知られています。
大井競馬の主なレースには、ダートグレード競走（JpnI）である東京大賞典や帝王賞、JpnIIの羽田盃・東京湾カップ、JpnIIIのトゥインクルレースシリーズなど、全国区の注目を集めるイベントが多数組まれています。特に年末に行われる東京大賞典は、地方競馬競走の最高峰として、中央競馬所属馬も参戦し、視聴率や入場者数ともに地方競馬随一の規模を誇ります。
トゥインクルレースは平日17時頃から1日最大12レースを実施。夜間照明の下で繰り広げられるダイナミックな駆け引きや、スタンド後方に設置された大型映像装置「ビジョン」が迫力あるレース映像を提供し、非日常的な体験を演出します。レース終了後のアフターイベントやグルメ屋台も人気を集め、家族連れやカップルにも親しまれています。
施設面では最新鋭のスタンド席に加え、馬主・関係者専用のパドック見学エリアも完備。競走馬の調教風景や返し馬の模様を間近で観察できるほか、場内にはキッズスペースや授乳室などのファミリー向け設備も充実しています。また、WINS品川と直結しており、中央競馬の場外投票もスムーズに行えることも大きな強みです。
交通アクセスは、東京モノレール大井競馬場前駅から徒歩1分、りんかい線大井町駅から無料シャトルバスで5分と、都心からの利便性が極めて高いロケーションにあります。周辺には大井ふ頭緑道公園やしながわ水族館などのレジャースポットも多く、レース観戦後の散策にも適しています。
大井競馬は、伝統と革新を兼ね備えた都市型競馬場として、幅広い層から支持を集めています。今後もナイター競馬のさらなる演出強化やIT投票システムの利便性向上など、時代に合わせたサービス提供を通じて、地方競馬の魅力を全国に発信し続けることでしょう。
【主な特徴（5項目以上）】 ・コース：1周1,600mダート（右回り）、直線300mのスプリント性 ・ナイター競馬：「トゥインクルレース」と呼ばれる夜間開催が魅力 ・大規模グレード競走：東京大賞典（JpnI）、帝王賞（JpnI）などを開催 ・アクセス：東京モノレール大井競馬場前駅徒歩1分、りんかい線大井町駅シャトルバス利用可能 ・ファミリー設備：キッズスペース、授乳室、グルメ屋台コーナー完備 ・観戦環境：大型ビジョン、最新モニター、パドック見学エリアを整備 ・投票システム：場内・WINS品川での中央・地方競馬投票に対応
【参考文献・情報サイト】 1. 東京シティ競馬（TCK）公式サイト https://www.tokyocitykeiba.com/ 2. 地方競馬全国協会（NAR）公式サイト 大井競馬場ページ https://www.keiba.go.jp/guide/racecourse/06.html 3. Wikipedia「大井競馬場」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BA%95%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E5%A0%B4 4. 日刊スポーツ「大井競馬場紹介」 https://www.nikkansports.com/keiba/feature/oi-keiba.html 5. 東京モノレール「大井競馬場前駅」情報 https://www.tokyo-monorail.co.jp/station/oi-keibajo-mae 6. しながわ水族館・しながわ区観光協会 大井周辺観光案内 https://www.shinagawa-kankou.org/spot/oi_keibajo
