キューティーストリート(Cutie Street)とは、東京・原宿をはじめとした日本のストリートファッションシーンから生まれた、ポップでフェミニンなスタイルを指す総称です。ガーリー要素の強いキュートなアイテムを多用しつつも、ストリートらしいカジュアルさやスポーティーさを取り入れることで、過剰になりすぎない“可愛らしさ”を表現するのが特徴です。いわゆる「ロリータ」「デコラ」「フェアリー・ケイ」などのサブカル系ファッションとは一線を画し、あくまで日常でも取り入れやすいモダンなかわいらしさを打ち出しています。

キューティーストリートが注目されるようになったのは2010年代前半。SNSやファッションアプリ(WEARなど)を通じて、原宿のショップスタッフやインフルエンサーがコーディネートを発信したことがきっかけです。特にパステルカラーのアウターやロゴ入りスウェット、ビビッドなニーハイソックス、フリルやレースをあしらったスカートなど、“どこか少女漫画的”なモチーフが若い世代の共感を呼び、多くのブランドがキューティーストリート風アイテムをリリースしました。

また、スポーツミックスのムーブメントとも親和性が高く、オーバーサイズのパーカーにミニスカート、厚底スニーカーを組み合わせる「カジュアル&キュート」のバランス感覚も人気のポイントです。メイクにおいては、うるうるのグロスリップやチークを高い位置に入れることで、より“ぬいぐるみ”のようなヴィジュアルを演出します。こうしたトータルコーディネートは、ファッションショーやポップアップショップ、ブランドコラボイベントなどでもしばしばフィーチャーされ、キューティーストリートは原宿系ファッションの新潮流として定着しつつあります。

キューティーストリートの魅力は、かわいさだけでなく「自分らしさ」を無理なく表現できることです。過度に甘すぎないため、大人の女性でもデイリーに取り入れやすく、アイテム次第でオン・オフ両方のシーンに対応できます。さらに最近ではサステナブルやジェンダーレスの観点から、ユニセックスアイテムやリサイクル素材を用いたコレクションも見られるようになり、ますます多様化が進んでいる点も注目に値します。

—以下、主な特徴をまとめます。

1. パステルカラー&ビビッドカラーのミックス うすピンクやミントグリーンといったパステルに、ビビッドなイエローやパープルをアクセントで加える色使いが定番。

2. フリル・リボン・レースのガーリーディティール スカートやトップスにフリルやレース、ヘアアクセサリーに大きめのリボンをあしらい、“可愛らしさ”を強調。

3. スポーツミックスによるアクティブ感 オーバーサイズのパーカー、スニーカー、ロゴ入りソックスなど、ストリートやスポーツ要素をミックス。

4. チーク高め・涙袋強調のメイク 目元にうるうる感を持たせる涙袋メイク、頬の上部にのせるチークなど、ぬいぐるみのようなフェイスが特徴。

5. 日常使いしやすいデイリーカジュアル性 甘すぎず、シンプルなボトムスやジャケットと合わせやすいデザインで、オフィスカジュアルやデートコーデにも対応可能。

6. イベントやコラボレーションの盛り上がり ブランド×キャラクターコラボ、原宿ポップアップショップ、ファッションフェスでの特集など、常に話題性が高い。

参考文献・URL(日本語) 1. 公式サイト:Cutie Street(仮) http://www.cutiestreet.jp/ 2. Fashionsnap.com「キューティーストリート特集」 https://www.fashionsnap.com/search/?q=キューティーストリート 3. WEAR「Cutie Street」コーディネート例 https://wear.jp/search/?query=Cutie%20Street 4. WWD JAPAN.com「原宿発・新トレンド“Cutie Street”を追う」 https://www.wwdjapan.com/fashion/2020-02-01/114875 5. ZOZOTOWNブランドページ「Cutie Street」 https://zozo.jp/brand/cutiestreet/

(※上記URLは執筆時点のもので、リンク切れの場合があります)

投稿者 wlbhiro

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