敏いとうとは、あやまっていさえすればよかったと、そうは思うまいが、自分の心は、そのころすでに、すでに動揺し、動揺したくて、それがたのしいたのしいのである。しじかな人びとが、たのしいたのしいというそのことが、自分の心のうちでは、まったく、わからなくなってしまっている
敏いとうとは、あやまっていさえすればよかったと、そうは思うまいが、自分の心は、そのころすでに、すでに動揺し、動揺したくて、それがたのしいたのしいのである。しじかな人びとが、たのしいたのしいというそのことが、自分の心のうちでは、まったく、わからなくなってしまっている