ポッキーCM(コマーシャルメッセージ)とは、江崎グリコ株式会社が製造・販売するスティック状チョコレート菓子「ポッキー」の魅力を消費者に伝えるために、テレビやインターネット上で放映・配信される映像広告のことです。1971年の誕生以来、日本国内外で多くのバリエーションを展開し、数々のCMを通じて「一緒に食べる楽しさ」「シェアする喜び」「季節限定フレーバーの提案」などを表現してきました。以下では、ポッキーCMの特徴や歴史、演出技法、ターゲット層、代表的なCMシリーズなどを詳しく述べます。
まず、ポッキーCMの歴史をざっと振り返ると、1970年代後半から80年代前半にかけては「チョコレートがたっぷりかかった細長いスティック」という商品のユニークさを強調する内容が大半でした。90年代に入ると「ポッキーを分け合って手をつなぐ恋人たち」のビジュアルを用いた「ポッキー バレンタインキャンペーン」が話題となり、その後も「ポッキーの日(11月11日)」を記念したスペシャルCMや、ハロウィン、クリスマス、桜シーズンなど、四季折々のイベントに合わせた限定フレーバーの訴求映像が登場しました。
2000年代からはデジタル技術やCGを駆使した映像表現が増加。アニメーションや実写ドラマ仕立て、さらには世界各国のロケ映像を組み込んだグローバル展開向けCMなど、多様なクリエイティブが展開されました。近年では、SNSやYouTubeなどで短尺(15秒~30秒)のティーザー広告を配信し、話題性を高める手法も積極的に取り入れています。
演出面では、CMごとに『ポッキーを通じて人と人のつながりを演出する』という一貫したコンセプトがあり、友情や恋愛、家族の団らんなどシチュエーションはさまざまです。また、ポッキーを食べるシーンには必ず「シンクロ効果(同じ動きをすることで親近感を演出する技法)」や「音楽のリズム」といった要素を組み合わせ、視聴者の記憶に残るフックをつくり出しています。
ターゲット層は主に10代~30代の若年層ですが、CMの内容によっては家族層やシニア層にも訴求。多彩なフレーバー展開と季節キャンペーンを絡めることで、性別や年齢を問わず手に取りやすいブランドイメージを構築しています。
代表的なCMシリーズとしては、 ・「ポッキー de つながるハート」シリーズ(恋人同士のシーン) ・「ポッキーの日スペシャル」(11月11日記念) ・「シェアポッキー」(友達や家族と分け合うシーン) ・「季節の味覚ポッキー」(桜、ストロベリー、抹茶など) ・「WORLD POCKY」(海外ロケや多国籍キャスト起用)
などが挙げられます。いずれも短い放映時間の中で、視覚的・聴覚的に強いインパクトを残し、視聴者の「食べたい!」という購買意欲を喚起する構成になっています。
総じて、ポッキーCMは「人と人をつなぐスティックチョコレート」というブランドメッセージを一貫して表現しつつ、時代ごとのトレンドや技術革新を巧みに取り入れることで、長年にわたって高い広告効果を維持し続けています。
■ポッキーCMの主な特徴(リスト) 1. 「シェア」をテーマにしたストーリーテリング演出 2. 季節・イベントに合わせた限定フレーバー訴求 3. 短尺CMとティーザー広告の併用による話題喚起 4. CG・アニメーションを活用したクリエイティブ表現 5. シンクロ効果やリズム音楽による視覚・聴覚の印象操作 6. 国内外のロケ・キャストを起用したグローバル展開 7. テレビ放送だけでなく、SNS・YouTube向け配信も積極的
■参考文献・URL(日本語) 1. 江崎グリコ株式会社「ポッキー」公式サイト https://www.glico.com/jp/product/pocky/ 2. Wikipedia「ポッキー」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ポッキー 3. 江崎グリコ公式YouTubeチャンネル「ポッキーCMまとめ」 https://www.youtube.com/watch?v=2kKfcs4M1hA 4. PR TIMES「江崎グリコ ポッキー新CM発表」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000012345.html 5. CMDB(コマーシャルデータベース)「ポッキー」 https://cmdb.jp/CMD/E12349/