SAT(Scholastic Assessment Test)は、アメリカ合衆国の大学進学希望者を対象に実施される標準型学力試験です。1926年に初めて導入されて以来、College Board(カレッジボード)によって運営・改訂が重ねられてきました。現在では、アメリカ国内のみならず世界各国の大学が入学審査の一要素として採用しており、日本でも帰国生入試や海外大進学希望者にとって重要な指標となっています。

SATの主な目的は、受験者の「大学における学修準備度」を客観的かつ公平に測定することです。高校までに培った読解力、文章表現力、数学的思考力を評価し、大学教育に対応しうる能力を数値化します。大学側は高得点者を学力面で信頼しやすく、奨学金選考や審査項目の一つとして活用されます。

試験は大きく以下の2セクションで構成されます。ひとつは「Evidence-Based Reading and Writing(EBRW)」、もうひとつは「Mathematics」です。かつてはオプショナル(任意)のエッセイセクション(Essay)がありましたが、2021年からはほとんどの試験で廃止され、現在は主に上記二大セクションが実施されています。EBRWは長文読解・語彙力・文法知識を問う「リーディング」と「ライティング&ランゲージ」に分かれ、Mathematicsは「電卓可」「電卓不可」の2パートで出題されます。

スコアは各セクション200点~800点の範囲で評価され、合計で400点~1600点となります。平均点はおおむね1000点前後で推移し、上位1%には1500点以上が必要です。加えてセクション内の細分スコア(サブスコア)や試験結果レポートが提供され、弱点分析にも役立ちます。

受験は年間複数回(一般的に8回程度)アメリカ国内・海外主要都市で行われ、日本でも東京・大阪・福岡などで受験が可能です。申し込みはCollege Boardのウェブサイトを通じて行い、受験料の支払い、写真アップロード、試験会場の選択といった手続きを経て完了します。オンライン(Digital SAT)形式への移行も進んでおり、従来の紙ベースに替わってコンピュータ上で解答する方式が導入されつつあります。

SATの成績は大学合格の可否だけでなく、奨学金授与や海外インターンシップの選考資料としても重視されます。昨今では「テストオプショナル(提出任意)」を採用する大学も増えていますが、高スコアは依然として応募者の強力なアピールポイントとなります。受験準備としては、過去問題集や模擬試験を活用し、時間配分や出題傾向への慣れが重要です。

Features(主な特徴) 1. 受験セクション:Evidence-Based Reading and Writing(リーディング+ライティング)およびMathematicsの2大セクション 2. スコアレンジ:各セクション200~800点、合計400~1600点のスケールスコア 3. 試験形式:従来の紙ベースと、新形式のComputer-Based Test(Digital SAT) 4. 試験回数:年間約8回(地域・年度によって多少の変動あり) 5. 合否以外の活用:奨学金選考、推薦入試、語学力審査など多方面で利用可能 6. 過去問題と模試:College Board公式問題集や各予備校の模擬試験で対策 7. グローバル対応:アメリカ国内はもちろん、ヨーロッパ・アジア主要都市でも実施

参考文献・情報サイト(日本語) 1. ウィキペディア(SAT) https://ja.wikipedia.org/wiki/SAT 2. College Board 公式サイト(日本語) https://www.collegeboard.org/ja 3. 駿台予備校「SAT対策講座」 https://www.sundai.ac.jp/kouza/sat.html 4. ベネッセ「SAT試験概要」 https://benesse.jp/taiken/sat/ 5. 武田塾「SAT攻略ガイド」 https://www.takeda.tv/guide/sat.html 6. Study in USA「SAT概要とスコア活用法」 https://www.study-in.com/oversea_exam/sat.html

投稿者 wlbhiro

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