東武東上線(とうぶとうじょうせん)は、東京都の池袋駅から埼玉県川越市の小川町駅までを結ぶ東武鉄道の鉄道路線です。1914年(大正3年)に池袋~成増間が開業したのを皮切りに、徐々に延伸を重ねて現在の路線網が完成しました。池袋駅は東京の主要ターミナルの一つとして、多くの通勤客・通学客が利用し、朝夕のラッシュ時には上下線ともに高密度運転が行われています。路線全長は75.0キロメートル、駅数は39駅で、ほとんどが複線・電化されています。電化方式は直流1500Vで、保安装置にはATO(自動列車運転装置)やATS(自動列車停止装置)が採用され、安全性に配慮した運行がなされています。

運行形態は普通列車のほか、急行・準急・快速・通勤快速など多彩で、乗り換えなしに池袋から埼玉県南西部の志木・川越・坂戸方面へ直通する列車が多い点が特徴です。特に通勤快速は南古谷や小川町まで直通し、利用客の高い人気を誇っています。また、東京メトロ有楽町線・副都心線、横浜高速鉄道みなとみらい線、西武有楽町線・西武池袋線など他社線との相互直通運転も行われており、首都圏各地へのアクセスが大変良好です。

車両は主に東武の50000系・10000系・50070系などが活躍し、車内は横3列+縦4列のクロスシートやロングシートが組み合わされた転換クロスシート車両も多数投入されています。これにより、都市近郊鉄道としての高速性と埼玉県内各駅停車列車としての乗降性の両立を図っています。さらに、2020年代には新型車両の導入やワンマン運転対応設備の整備が進められ、サービスの向上が図られています。

沿線には成増駅周辺の繁華街、志木駅近くの大型商業施設、川越市の歴史的名所「小江戸」など見どころが多く、観光客も多く利用します。川越観光列車「小江戸」号などの臨時列車も運行されるほか、夏季には納涼船やビール祭りなどのイベントに合わせた臨時ダイヤも設定されます。ダイヤ改正は年1回程度実施され、利便性の向上や混雑緩和を図る取り組みが続けられています。

なお、将来的には池袋駅以南への延伸構想や、駅施設のバリアフリー化、車両の更なる更新などが検討されており、地域の発展に伴ってより快適で効率的な通勤・観光輸送を支える大動脈として期待されています。

主な特徴: ・池袋~小川町間75.0km、39駅を結ぶ長大私鉄路線 ・直流1500V電化、複線化・ATO・ATSによる高い安全性 ・急行・準急・快速・通勤快速など多彩な運行形態 ・東京メトロ副都心線・有楽町線、西武線などとの相互直通運転 ・転換クロスシート車両とロングシート車両が共存 ・沿線に成増・志木・川越の商業・観光スポットが点在 ・臨時観光列車やイベント列車の運行実績 ・年1回のダイヤ改正で利便性・混雑緩和を継続的に改善 ・駅設備バリアフリー化や新型車両導入計画も進行中

参考文献・資料: 1. 東武鉄道公式サイト「路線図・時刻表・運賃検索」 https://www.tobu.co.jp/railway/

2. Wikipedia「東武東上線」 https://ja.wikipedia.org/wiki/東武東上線

3. 駅探「東武東上線 時刻表」 https://ekitan.com/timetable/line/TBU_TJ

4. 鉄道ファン「東武50000系電車」 https://railf.jp/car/oote/tobu/50000.html

5. 埼玉県統計情報サイト「交通・運輸」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0704/toukei/

6. 東京メトロ公式サイト「相互直通運転情報」 https://www.tokyometro.jp/news/

(以上)

投稿者 wlbhiro

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